昨年夏にeBay.comの返品ポリシーが変更され、今年の初めから本格運用が開始された
いわゆる「Return Request」と呼ばれるプログラムにより、
バイヤーが返品の依頼をより簡単に行うことができるようになりました。
http://www.ebay.co.jp/news/seller-update/sr142/post-transactions/

そのあおりで、特に今年に入ってこの Return Request を乱用するバイヤーが増加しているように感じます。
特にアメリカのバイヤーが。

なぜそうなったかというと、アメリカからの「Return Request」の場合、
・顧客都合でない限り、セラーが返送費用を全額負担しなければならない
・その返送費用をセラーが先に立て替える、若しくは費用をセラーが負担する旨を事前に提案し
 バイヤーの合意を得なければならない
 (バイヤーが首を縦に振らない限り、強制返金やネガティブフィードバックなどの脅威にさらされる)
ということになってしまったのです。

これが以前なら、Paypalとほぼ同じで
返送費用は基本的にバイヤー側が負担するべきものでした。
※もちろんセラーがどのようなポリシーを商品ページ上で謳っているかに依存しますが。
ですから、バイヤーが返品の依頼を乱用することはそんなに多くはありませんでした。


ところが今は違います。
「Return Request」がアメリカのバイヤーによってオープンされてしまったら、
返送費用は基本的にセラー側が負担するべきものとなってしまったのです。
「基本的」にと書いたのは、
「商品が説明と異なる(SNAD :Significantly Not As Described)」等の理由で
バイヤーが異議申し立ての返品リクエストを入れた場合に適用されます。

よく考えてみてください。
本当は「気が変わった」とか「商品が気に入らないから」ということであっても、
返送料負担を避けるために「ちょっと傷がある」「ホンモノと違う」
などの理由を立ててバイヤーが簡単にSNADを選ぶことができてしまう( ゚Д゚;;
そういうプログラムなのです。


次に、「Return Request」をオープンされてしまった場合、
セラーとして、下記3つの選択肢が残されています。

(1) Accept the return (返品を受け入れる)
You’ll pay for return postage and can send our return label or send your own. Wait to get the item back before you refund the buyer.
セラーが返送費用を支払い、アイテムの返品を受け付ける。

(2) Refund the buyer (バイヤーに全額返金する)
The buyer will keep the item, and you can fully refund the buyer to close this request.
商品はバイヤー側でキープ、セラーは全額返金する。

(3) Offer a partial refund (一部返金を提案する)
The buyer will keep the item and you have one chance to offer an amount.
商品はバイヤー側でキープ、セラーは1回だけ値引を提案できる。


これじゃ、セラーが反論できる余地はほとんど(というか全然)ありません。
(3)の提案も、「Return Request」上では1回しか許されていないので、それに失敗すると(1)か(2)が強制されてしまいます。
※当然、事前にeBay messageでバイヤーと話し合うことは可能です。

逆にバイヤーとしては、SNADを盾に(1)や(2)に持っていくことは難なくできてしまうので
良心的なバイヤーでない限りそうしちゃいますよね。

日本からアメリカへの送料とアメリカから日本への送料を比較すると、後者が比較的高額です。
なので、セラーとしては返送費用の負担を躊躇してしまいがち。
それを念頭に一部返金を要求してくるバイヤーの割合が多くなってきているのが現状です。


この「Return Request」については
当然ながらセラーからeBayに多数のクレームが寄せられているらしいです。
ただ、eBayというプラットフォームで販売したければ、eBayが決めたことに従うしか道はありません。

なので、セラーができることは、
・アメリカからの返品を安価に済ませられるよう現地国に返品を受け付ける拠点を作る
 →転送業者や現地SOHOなどと契約(たまった返品物は後日まとめて日本に転送)
・出品ページの記載や写真が商品現物と違っている箇所がないかを再点検し修正しておく
 (気休めですが)

などでしょうか。


ただ、eBay(そしてAmazonなどのプラットフォーム)に依存している限り
抜本的な解決策は存在しません。
それを乗り越える方法に興味がある方はこちらをクリックください。